2005年10月30日

トラペッタでの夜(19歳)

ハロウィンが近づく。
ピーポー荘全体がお祭りムードで俺も何だかわくわくする。
近所の方々にお菓子を贈ったりして過ごしていた。
チャゴすん王子には大きなジャック・オ・ランタンを。
パンプキンパイをつくってお菓子も用意して、子供達は部屋の飾りつけ。
散々騒いだためか子供達はいつもより早く眠ってしまった。

「チャゴすん王子…出かけよう」
「今から?」
やっぱりチャゴすん王子は驚いていたけど、これは今朝から考えていた事なんだ。
「ホイミンには何かあったら連絡するよう伝えてあるから。
 あの馬車で出かけてみたいんだ」

それからチャゴすん王子に買って貰った馬車でトラペッタへ。
その日の夜は家には帰らず、宿で二人きりで過ごした。


久しぶりの二人きりでの夜。

俺は待望の4人目の子を宿した。

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2005年10月29日

馬車(18歳)

初恋で、ずっと傍にいてくれたマルチェロ’兄貴に別れを告げた俺
何をする気にもなれず、心配する家族の視線にも気づかずにいた。
ふと、外を見るとチャゴすん王子とアルエイトさんが何か話していた。
チャゴすん王子の恋人であるアルエイトさん。
立場的には俺に対するマルチェロ’兄貴と同じになるんだな。
いや、兄貴と俺はもう…終わったんだけどね…。
…アルエイトさんは俺の事、一体どう思っているんだろう。

急にアルエイトさんが気になりはじめた俺はプレゼントを繰り返す。
これは恋心とは何か違う気もするのだけど…。
きっと彼も困惑していたことだろう。

気晴らしに外へ出かけた後に戻ると家の前に見慣れぬ馬車があった。
…お客様?

「誰か来てるの?」
馬車の傍にはチャゴすん王子がいた。
「君にプレゼント」
「え?…こんな立派な…高かっただろ?」
「でも君が欲しいって言ってたから」

確かに言ったことがあった気がする。
でもそれは、本気でねだる様な口調ではなかった筈だ。

「この馬車で一緒にデートに行こうか?行きたい所に連れて行ってあげるよ」
「チャゴすん王子…?」
「お兄さんと別れて…元気ないから…」
「!」
「ボ、ボクには関係ない事だけどね。でも心配なんだ」

いつもいつも彼には気遣わせてばかり。
これからはちゃんと伴侶としてあなただけを見ているから。
今までの分も一緒に幸せになろう。

彼の為にも自分の為にも、はやく4人目の子が欲しい…そう思っていた。


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2005年10月28日

さよなら(17歳)

決意をしたその日はその事にばかり心が囚われていたのか
エセエイトさんの復縁相手を思いっきり間違えたり
塩と砂糖を間違えるというお約束をやってしまったりと大変だった。

マルチェロ’兄貴とのデート。願いの丘。
流れ星ひとつ、二人の目の前を過ぎる。
祈るべきことが見つからず、放心状態で星が視界から消えていく様を見ていた。

「兄貴、今までありがとう…」
「桃味…?」

もっともっと伝えなきゃいけない事伝えたい事があった筈なのに
…無理だ。
これ以上何かを言えば俺は泣いてしまう。
そうしてまた兄貴に縋ってしまう。
それじゃ駄目なんだ。今言うしかない。

「さよなら」


その後の答えも聞かず、俺は願いの丘を駆け下りていった。

恋人ではいられない。これ以上、ワガママを通すことはできない。
だけど忘れない。絶対に忘れない。
恋人ではいられなくても、ずっと愛してる…。


願いの丘の麓で、誰も追ってこない事を確認してから俺は泣いた。
泣いて泣いて、ここで終わりにするために。
笑って王子と子供達の元へ帰るために。

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posted by くくーる桃味 at 21:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月27日

決意(16歳)

今でさえこんな状態なのに、これ以上の思いを抱えるなんてできない。
俺はエートさんの事はすっぱり諦めると決めた。彼には素敵な伴侶もいるのだから。

裁縫の腕もあがってきてミニドレス程度なら1日で作れるようになった。
頼まれた分だったけど、思わず自分の分も作って着用してみると
…足元がスースーして落ち着かない。
これをずっと着用していられるのって凄いなあ。

先日、兄貴から貰った鏡台の傍に飾った花を見て俺は考えていた。
「桃ママ、どうしたの?」
一番上の子のホイミンが心配そうに覗き込んでくる。
「何でもないよ。昨日の絵本の続き読もうか」
「うん!」
可愛い子供達。
大切な人達

俺のとるべき行動は…

posted by くくーる桃味 at 20:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月26日

余所見をすると(15歳)

ある方からの視線とプレゼントに翻弄されながらも
俺は別の人に視線を送っていた。
その人はエートさん。
占いで運命の相手、と言われた人だから気になってしまったんだ。
大胆にも贈り物なんかしてみたり…俺って時々マズい方向に積極性発揮するんだよな。

そのせいか王子とも兄貴とも喧嘩が続く。
落ち込んだ俺を心配したのかモモパンダがプレゼントをくれた。
ペットにまで気を遣わせてしまうなんてな。ごめん。
posted by くくーる桃味 at 19:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月25日

三人目の子は(14歳)

三人目の子はホンダラ。今度の子はチャゴすん王子に似ているといわれた。
俺に似てるって言われるより嬉しかった。どうしてかな。
王子は忙しいらしいから俺が子供達の面倒はしっかりみないとな。

相変わらず二人とのデートは続く。
三人産んでもまだ兄貴は傍にいてくれた。
嬉しいけど…だけど本当にこれでいんだろうかと俺はまた思い悩んでいた。
posted by くくーる桃味 at 19:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月24日

思い悩む(13歳)

デートを重ね、俺は三人目の子を妊娠した。
俺とチャゴすん王子とは受同士だからどちらが身篭ってもおかしくはないのだけど
三人連続で俺が身篭ってしまった。
どちらでも二人の子に変わりはないのだからいいけどさ。

子供が出来ると俺の心は落ち着いたものになる。
だから自分が身篭りたい…って無意識で思ってこうなるのかもしれないな。
そうするとマルチェロ’兄貴に対して自分勝手な事を言ってしまったと悔やむ事になる。
兄貴を不幸にしたくはないから、兄貴の好きにしていいよと本心から俺は兄貴に告げた。

でもやっぱり俺はずるい事をしているのかもしれない。
自分で選ばず兄貴に選ばせようとしている時点で…。

好きで一緒にいたいのも、俺に囚われないで幸せになって欲しいのも本当
今の伴侶との関係を崩したくないと思う時点でそれを両立させることができないのも現実

posted by くくーる桃味 at 10:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月23日

止められない感情(12歳)

二人目の子はトビー。今度も男の子だった。
最初の出産よりは落ち着いていられたと思う。

その後はやっぱり兄貴と王子、二人と交互にデートをしていた。
このままでいいのかという疑問はあったけど俺は二人に甘えていた。
どちらとも一緒にいたかった。

そんな俺への天罰なのか、兄貴との喧嘩カウントが続く。
二人目まで出来たら兄貴とは別れる事になるだろうと、そう覚悟していた筈なのに。
これ以上は望まない、別れたくないとまたしても俺は兄貴に縋りついていた。
覚悟をしていても、兄貴を目の前にすると別れたくないという感情が勝ってしまう。
チャゴすん王子はあんなにも俺に優しくしてくれるのに、どうして俺は…。


子供の為に手縫いで洋服を作っていたのだけど
裁縫自体が楽しくなって他の住人へのミニスカドレスを作ったりもしていた。
皆に喜んで貰えたし、喧嘩の恐怖を紛らわすこともできた…。
posted by くくーる桃味 at 20:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月22日

想いの比重(11歳)

第1子出産の後、やはり初めての出産に疲れきった俺は眠ってしまった。
目を覚まし改めて我が子を見やる。やっぱり可愛いな。
チャゴすん王子は俺似だって言ってくれたけど
彼にも似てると思う。二人の子ならどちらにも似ていて当然か。

子供まで出来たのにも関わらず、マルチェロ’兄貴は恋人でいてくれた。
申し訳なさを感じつつも俺は嬉しかった。
今度はチャゴすん王子に兄貴の所へ行くと言って出かける。
彼はいってらっしゃいと送り出しくれた。…酷い事してるって自覚はある。
それでも俺は兄貴の傍にいたかった。

『自分を偽る必要のない普通の恋をしてみたい』

俺がピーポー荘に来た初めての日に願った事だ。
今の状態はこの願いに準じたものなのだろうか。
結局伴侶も恋人も傷つけているだけなのでは…。
ピーポー荘では伴侶がいても恋人を持つことはできる。
だがそれでも、伴侶と恋人では想いを傾ける度合いが違うべきではないのだろうか。
伴侶を一番に考えるべきではないのだろうか…。

チャゴすん王子とも愛を深め、俺の中には二人目の命が宿っていた。
最初の子を産んでから間もない妊娠にチャゴすん王子は俺の体を気遣ってくれた。
健康には自信あるからって言ってもやっぱり心配そうだった。…ありがとう。
今度も絶対に元気な赤ちゃん、産むんだ。

…さすがに、もう兄貴も恋人ではいてくれないだろう。
これでいいんだ。俺は彼と幸せな家庭を築いていこうと決心したのだから。
…これでいいんだ…。

兄貴がくれた子供の為のガラガラ。
握り締める俺の表情はどんなものだったのだろう。

posted by くくーる桃味 at 18:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月21日

この身に宿した命(10歳)

初めての妊娠。チャゴすん王子の子が俺の中にいる。
ピーポー荘の方々からお祝いの品を頂いたり。
この身に伴侶の子である命を宿せたことが嬉しかった。


子供が出来て嬉しい一方、これで兄貴とはお別れなのかな…。
そんな事もぼんやりと考えてしまっていた。
チャゴすん王子との子供が嬉しくないわけじゃない。それは嬉しい。


正直な所、目覚めてから何もかもが早く展開していくんだ。
俺が心の整理をする前に時間はどんどん過ぎていく。
まるで5年分の時間を取り戻せと言わんばかりに。
幸せじゃないわけじゃない。
だけどこんな俺が幸せである事自体許されない気がする。
兄貴の結婚におめでとうの一言さえ言えない俺が…。

知らず流した涙はマタニティ・ブルーと解釈されるのが救いであったけど
本当にそうだったのかは分からない。


初めての子はホイミン。
チャゴすん王子も凄く喜んでくれた。
俺も嬉しかった。赤ちゃん。ちっちゃくて可愛い…。
ごめんな。こんなに可愛いお前の誕生前に泣いたりするなんて。

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posted by くくーる桃味 at 18:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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